エンドロール 名前の順番マニュアル
エンドロールムービーを流したい!作るのは良いけど、名前の順番はどうしたらいいの?!
エンドロールの最大の特徴である、ゲストロール。
失礼がないように名前の順番を決めるのって実はけっこう大変です。ムービーを作成するよりも時間がかかったり・・・。なんて新郎新婦さんのためにゲストロールを作る際の注意点と作成時のポイントをご紹介していきます。
エンドロールムービーとは?
そもそもエンドロールムービーとは、披露宴最後、新郎新婦が会場から退場したあとに流すムービーのことで、映画やドラマのスタッフロールをイメージすると分かりやすいかもしれません。
エンドロールムービーを流すの目的はゲストへの感謝です。
結婚式にはたくさんの人が出席しますが、時間や演出の都合で一人ひとりとゆっくり話をする時間はなかなか無いかもしれません。せっかくお祝いしに来てくれた人に「ありがとう」の一言も伝えられないのは残念ですよね。そのため、エンドロールムービーで感謝の気持ちを伝えます。
ゲストロールの種類
エンドロールは時間(尺)とゲストの人数との兼ね合いでロールのスピードが変わってきます。
時間の目安は3〜5分程度。それぐらいの長さであれば映像を楽しみながら結婚式の余韻に浸れるでしょう。意外と短いと感じるかもしれませんが、会場の皆が飽きてしまわないよう、長くても5分くらいになるよう作成してください。
映像の時間が短い場合やゲストの人数が多い場合はロールのスピードは速くなります。逆に映像の時間が長い場合やゲストの人数が少ない場合はロールのスピードが遅くなります。
ロールのスピードが速すぎるとゲストは読むことに必死になってしまい、遅すぎると間延びした感じになってしまいます。ゲストの人数に合わせた長さになるように気をつけましょう。
1 タテロール
最もオーソドックスなのはタテロールです。画面の左右どちらかでゲストの名前が下から上へとスクロールします。
タテロールは写真を全画面表示させると写真の半分くらい文字がかぶります。ですのでゲストロールがかぶらないよう、その横に写真を小さめに表示させるものもあります。
ゲストの人数が多い場合などは、シンプルに名前だけのタテロールがオススメです。
2 ヨコロール
ヨコロールとはゲストの名前が画面下、右から左へスクロールするタイプです。テレビ番組ではよくあるパターンですが、披露宴ではめずらしいので、おしゃれに見えるかもしれません。
ヨコロールは写真に被る部分が比較的少ないため、写真が見やすいと思います。
タテロールに比べると表示できる人数は少なくなりますので、少人数の披露宴向きになります。
3 メッセージ入り
タテロールにゲストひとりひとり、またはグループ毎に感謝のメッセージを入れます。このタイプではメッセージを簡潔に書くことがポイントです。
ゲストひとりひとりに、感謝を伝えたい気持ちはわかりますが、文字量が多いと文字だらけの映像になってしまうので、多くても1ゲストにつき2行以内にしましょう。
ゲストの人数が多い場合は文字量が多くなりロールのスピードも速くなりがちなので、このタイプも少人数向きと言えます。
4 ラストメッセージのみ
最近増えてきたのがゲストロール無しで、お二人からのメッセージをスクロールさせる、もしくはラストにメッセージを表示させるのみ、といったものです。
家族や友人との思い出の写真を使って懐かしむエンドロールにする、挙式を海外やリゾート地で行った為ゲストの方にその時の様子を見てもらいたい!とか、前撮りをした!などのカップルに多く、その時の写真と感謝のメッセージを映し、お礼を伝えます。当日とは違った雰囲気を楽しんでもらえます。
名前の順番パターン
エンドロールで流す名前の順番を決める上で、まずは大枠のコンセプトを決めましょう。
●席次表順に主賓から順番に紹介するパターン
●席次表+五十音順に紹介するパターン
●順番をあえてつけず、五十音で紹介するパターン
大きく分けてこの3つのパターンがあります。それぞれの違いについてご説明いたします。
●席次表順に主賓から順番に紹介するパターン
席次表と同じように、高砂に近い列席者から遠い列席者へと表示するパターンです。
きちんとした印象で、結婚式のエンドロールで一般的なのはこちらです。「主賓→職場関係→友人→親族→家族」といった流れで、新郎と新婦を別々に紹介する場合と新郎新婦を合わせて紹介する場合があります。
新郎側のゲストを先に紹介する場合の例
新郎主賓→新郎職場関係・友人→新郎親族→新郎家族→新郎両親→新婦主賓→新婦職場関係・友人→新婦親族→新婦家族→新婦両親→新郎新婦
新郎側ゲストと新婦側ゲストを交互に流す場合の例
新郎主賓→新婦主賓→新郎職場関係→新婦職場関係→新郎友人→新婦友人→新郎親族→新婦親族→新郎家族→新婦家族→新郎両親→新婦両親→新郎新婦
●席次表+五十音順に紹介するパターン
しっかりした印象を与えたいけど友人や同僚の順番でどっちにしていいか迷ってしまうとき(職場の同期や大学時代の同じサークルの同級生など、同じ立場のゲストが複数人いる場合)には、席次表と五十音順を組み合わせたパターンもおすすめです。
まずは主賓をご紹介した上で、会社関係、友人関係はグループごとに五十音順でご紹介。最後に親族と家族を紹介します。
流れは上記と同じで、これも新郎と新婦を別々に紹介する場合と新郎新婦を合わせて紹介する場合があります。
●順番をあえてつけず、五十音で紹介するパターン
1.5次会のようにカジュアルなパーティーで、主賓などが特に決まっていない・目上の方がいないなどの時に、参列してくれたゲストを平等に分かりやすく、五十音で表示するパターンです。
こちらも新郎新婦を混ぜてご紹介する場合と、別々にご紹介するパターンがあります。
・新郎側・新婦側ゲストを分けて五十音順で流す
・新郎側・新婦側ゲストを分けずに五十音で流す
グループ毎の順番
大枠が決まったら、次は関係毎のグループ内で紹介の順番を決めていきましょう。(五十音で紹介する方はここは関係ないです。)
順番は基本的には席次表と同じです。ゲストに失礼にならないよう配慮し、目上の方から順番に並べます。お招きしたお客様の中で一番の主客・一般的には地位の高い方を主賓として扱います。また特に大きな理由がない限りは、相手の地位の高さにかかわらず、新郎主賓から紹介するほうがよいでしょう。
職場関係の順番
主賓の次は職場関係をご紹介します。立場が良く分かる書き方で、目上の方から並べます。
同じ社内関係では、地位の高い順番でご紹介します。役職を持たない場合は企業名・部署名のみで構いません。また、先輩や同僚は、企業名・部署名を略して「先輩」「同僚」と表記する場合もあります。本人に喜ばれる書き方を考えましょう。
また元上司で現在は退職されている方は、会社の上司・先輩の後にご紹介する方が無難です。
注意しなければならないのは「取引先」です。間違って会社の上司を先にご紹介してしまう方が多いですが、正しくは「取引先→会社の上司」の順番です。
職場関係ご紹介の例
取引先会社の方→上司→勤務先先輩→元上司→同僚
友人・知人関係の順番
友人関係は特に順番に決まりはありませんが、時系列に沿ってご紹介することが一般的なようです。
ただしゲストから見ると友人関係に序列をつけられていると感じる人もいますので、大学同期や高校の同級生など各グループ毎で、五十音順に紹介するという方法がおすすめです。
古い友人から紹介する場合
幼馴染(五十音順)→高校の先輩(五十音順)→高校の同期(五十音順)
新しい友人から紹介する場合
大学の先輩→大学の同期→高校の先輩→高校の同期→中学の同期→幼馴染
親族の順番
意外にややこしいのが親族の名前の順です。年齢が高い順で、なおかつ父方の親族を先に並べます。まずは父方の祖父母や親戚の名前を出し、その次に母方の祖父母や親戚という順になります。
もし兄弟がいるなら、年齢順に並べます。例えば「姉・自分・弟」という三姉弟なら、「姉(既婚ならご主人やお子さんの名前も)・弟(既婚なら奥様やお子さんの名前も)・父・母」という順が自然です。
演出としてSpecial Thanks!
打ち合わせから結婚式まで、プランナーさんなしでは実現できなかったでしょう。御礼の意味を込めて携わってくれたプランナーさん、司会者さんなど協力してくれたスタッフの方を記載するのも素敵です。
またどうしても仕事の都合で来られなかった仲の良い友人や、今は天国にいる学生時代の恩師など、お世話になった故人の名前をご紹介して感謝の気持ちを伝えることもいいのではないでしょうか。
結婚式を迎えることができたのは、当日来場したゲスト様だけではなく、参加していない多くの方の支えがあってこそですので、きちんと感謝の気持ちが伝えられるといいですね。
敬称
敬称(けいしょう)は人の名前に付けることで敬意を表すための表現で、主に呼び捨てにすると失礼になる相手に対して用います。「敬称」の具体例としては、具体的には人名の後に付ける「様」「殿」「くん」「さん」や、複数の人の後に付ける「各位」、団体や組織の後に付ける「御中」などがあります。
エンドロールの敬称は基本的に「○○様」で間違いはありませんが、学校の先生や教授・医師は「○○先生」とするほうがいいでしょう。
両親はホスト(招待した側)となるため「様」等の敬称を付けません。結婚していない兄弟も同居の場合は敬称をつけません。離れて暮らしている場合は両家で相談するか、プランナーさんに相談してみて下さい。お子様には「ちゃん」や「くん」でもかまいません。
「敬称略」とはどのような意味?
「敬称略」とは〈敬称〉を〈省略〉することを意味します。
「敬称略」には、本来呼び捨てにすべきでない相手を、止むを得ない事情によって呼び捨てにしてしまうことをお詫びするという意味が込められています。
敬称略で人名を並べる場合は順番がとても大切になります。社長や専務など位の高い人を末尾に並べてしまうと大変失礼になってしまうので、原則として偉い人から順番に並べるように注意しましょう。
役職順でない場合は「順不同」とする
偉さの順番が曖昧な場合や、構成の都合によって偉い人を先に書くことができないという場合もあるかもしれません。そのような場合には「敬称略、順不同」などと記しておけば偉い人を後に記してしまっても失礼になることはありません。
最期に必ずチェック!
●誤字脱字
実はとても多い間違いの一つとして、ゲストの名前の誤字脱字があります。特に正式には旧漢字などになる方の場合で間違えることが多いので要注意!普段使用している漢字と相違ないのか気をつけましょう。
また準備の段階でゲストの苗字が変わることもあります。ムービー上映日に最新の情報を掲載できるように心がけてください。
●全員いる?
欠席者の名前があるのは問題ないのですが、出席者の名前がないのは大問題になります!
名簿と照らし合わせ、抜けが無いように確認して下さい。ギリギリで出欠が変わることもありますので、忘れないようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?ゲストロールを考える順番としては
1.スクロール方法
2.名前の順番パターン
3.各グループごとの順番
になるかなと。席次表を作るときに感じたものもあるかもしれませんね。
ゲストロール完成後、仮映像でスクロールさせて速さをみて、時間がどれくらいになるのか、使いたい音楽が決まっている場合はそれに合うようスペースや行の調節、メッセージを入れても大丈夫か、などを考えるといいと思います。
観やすくきちんとしたゲストロールに仕上げて、ゲストの皆様の感動をよびたいですね!
エンドロールはその日の最後の演出となります。素晴らしい結びのメッセージと共にお二人のお気持ちが伝わるものになりますように。