ヴァイオリンコンクールに挑戦することは、技術の向上やより音楽を深く知る絶好の機会なります。
大人にとって、ヴァイオリンのコンクールはただのコンクールではなく、音楽を通じて自己を表現し、新たな友人と出会い、音楽の深さを再確認する場です。
この記事では、”大人に人気のヴァイオリンコンクールを5つ“を音楽指導者「竹下忍」監修のもとご紹介し、それぞれの特徴や魅力を探ります。参加者の多くは、日常の中で音楽を愛するアマチュアや、プロを目指す音楽愛好家であり、コンクールを通じて更なる成長を求めています。
これらのコンクールは、技術的な挑戦とともに、音楽表現の可能性を広げる機会を提供し、参加者にとっては忘れられない経験となることでしょう。音楽の道を歩む大人たちにとって、コンクールは自己の音楽的な目標を確認し、実現するための貴重なステージです。ぜひ参考にしてみてください!
大人に人気のヴァイオリンのコンクール5選
ヴァイオリンコンクールに挑戦したいと思っていても、どのコンクールが良いのか悩んでしまう方も多いでしょう。
そんな方に向けて、音楽指導者でもある『竹下忍』の監修のもと、”大人に人気の5つのヴァイオリンコンクール“を詳しくご紹介します。
詳細は各コンクールの公式サイトを必ずご確認くださいね。
全日本弦楽コンクール
“全日本弦楽コンクール“は、ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロ・コントラバスの4種類の弦楽器によるコンクールです。予選・全国大会の2ステージで、ホール審査と収録審査のハイブリットコンクールとして、注目を集めています。
公式ホームページ | https://str.classicmusic.tokyo/ |
参加形態 | 予選「動画提出」、全国大会「会場演奏」(東京都江戸川区総合文化センター小ホール) |
開催部門 | 一般プロ(U30、O31)/アマチュア(U30、O31) |
演奏曲 | 【自由曲】予選プロ8分以内/アマチュア5分以内 全国大会プロU30:12分以内/O31:10分以内/アマチュア6分以内 |
参加費 | 10,560円~20,900円 |
主催者 | 一般社団法人日本音楽協会 |

初めてコンクールを受ける方も、アマチュア部門があるし、年齢で大まかに分かれているから
他のコンクールよりも気楽に挑戦できるコンクールですね。
日本ヴァイオリンコンクール
日本ヴァイオリンコンクールは、金賞300万円、銀賞75万円、銅賞40万円と賞金付きのハイレベルのヴァイオリンコンクールの1つです。
1次予選、2次予選、本選と進んでいきます。
公式ホームページ | https://www.art-center.jp/kobe/geikan/vc8.html |
参加形態 | 予選/本選ともにホール審査(軽井沢芸術倶楽部) 予備予選(動画審査)の実施年もあり |
開催部門 | O15(プロ・アマチュアの制限なし) |
演奏曲 | 【自由曲】1次予選15分以内、2次予選25分、本選40分 |
参加費 | 2次予選のみ10,000円、その他無料 |
主催者 | 公益財団法人 日本芸術協会 日本芸術センター、日本芸術会館 |

賞金もあって、レベルがとても高そうなコンクールだけど、プロ・アマチュアの制限がないし、
参加費も他のコンクールに比べてそんなにかからないから、チャレンジしやすいコンクールだね!
かながわ音楽コンクール
かながわ音楽コンクールは、予選は神奈川県横浜市で行なわれる、地域密着型のヴァイオリンコンクールですが、レベルも高く1次予選を突破するのも難関です。
公式ホームページ | https://www.kanaloco.jp/kanacon/applicationrule/violin.html |
参加形態 | 1次2次予選:2会場でのホール審査(横浜市) 本選:ホール審査(神奈川県立音楽堂) |
開催部門 | O18(プロ・アマチュアの制限なし) |
演奏曲 | 1次予選(サラサーテ:序奏とタランテラ)、 2次予選(J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンソナタ 第1番 ト短調 BWV1001 シシリアーノ、プレスト) 本選(20分以内のプログラムを演奏する(1曲または複数曲、無伴奏曲、異なる作曲家も可) |
参加費 | 23,000円 |
主催者 | 神奈川新聞社 |

予選、本選と練習する曲が多くて大変だけど、予選が全員同じ曲を演奏するから
色々な音楽の解釈に触れられて、勉強になるコンクールです!
日本クラシック音楽コンクール
日本クラシック音楽コンクールは、予選・本選、全国大会と実施されますが、予選・本選は居住地域に関係なく、いくつもの会場で申し込むことができます。
公式ホームページ | https://www.kurakon.net/entry_category/ |
参加形態 | 全国での予選、本選/全国大会(すべてホール審査) |
開催部門 | 学生に該当しない方(年齢上限はなし) |
演奏曲 | 自由曲(予選・本選・全国大会と同一曲も可) |
参加費 | 1次予選:16,230円、本選:19,530円、全国大会:21,730円 |
主催者 | 一般社団法人 日本クラシック音楽協会 |

参加費は他のコンクールに比べて高額だけど、予選・本選といくつかの会場に申し込めるのは、
他のコンクールと差別化もあって、初めて挑戦する人にとっては安心だね!
関西弦楽コンクール
関西弦楽コンクールは、年齢制限がなくヴァイオリン部門は課題曲があるのとない部門の2つの部門から選べるので、実力に応じて参加できます。
公式ホームページ | https://omobic.com/wp-admin/post.php?post=28185&action=edit |
参加形態 | 本選のみ実施のホール審査(あいおいニッセイ同和損保 ザ・フェニックスホール) |
開催部門 | 年齢制限なし |
演奏曲 | Ⅰ(課題曲:こちらから確認ください)、Ⅱ(Ⅰの課題曲1曲+自由曲7分以内の1曲) |
参加費 | 17,000円 |
主催者 | 株式会社国際楽器社 |

関西のコンクールだけど、他のコンクールと比べて予選もないので、
初めてコンクールにチャレンジする方におすすめです!
大人に人気のヴァイオリンコンクールとは
ヴァイオリンコンクールは、若手音楽家の登竜門として知られる一方で、大人にとってもその魅力は尽きません。プロ・アマチュアを問わず、多くの大人が参加するヴァイオリンコンクールは、技術の向上や自己表現の場として広く支持されています。
ここでは、ヴァイオリンコンクールの魅力やコンクールの仕組み、入賞者の活躍について深堀します。
ヴァイオリンコンクールの魅力
ヴァイオリンコンクールは、技術と表現力を競い合う場であると同時に、音楽愛好家たちが一堂に会する貴重な機会です。参加者は、自身の技術を他の演奏者と比較し、成長の糧とすることができます。
また、コンクールはプロの演奏家を目指す人々にとって、キャリアを築く重要なステップとなります。審査員からのフィードバックは、演奏技術の向上に役立ち、参加者は自分の演奏スタイルをより深く理解することができるのです。また、他の参加者との交流を通じて、音楽に対する新たな視点やアプローチを学ぶことができるのも大きな魅力です。
さらに、コンクールという舞台で演奏することで、緊張感を乗り越える経験を積むことができ、演奏者としての自信を深める助けとなります。
コンクールの仕組みと流れ
ヴァイオリンコンクールの仕組みは、一般的に予選、本選、そして全国大会といった段階を経て進むことが多いです。
予選では、ほとんどのコンクールは、参加者が自由に選んだ楽曲を演奏し、審査員にその技術と表現力を評価されます。この段階では、多くの参加者が技術的なミスを避けることに重点を置きがちですが、個々の音楽性も大切にされます。
次に進む本選では、より高度な技術と深い表現力が求められ、参加者は課題曲を演奏することもあります。ここでは、予選を通過した参加者がさらなる技術を披露し、個性を際立たせることが求められます。
最後に、全国大会では最も優れた演奏者が競い合い、その結果が発表されます。審査員たちは、技術的な完成度だけでなく、演奏者の表現力や創造性も評価基準に含めます。コンクールの終わりには、表彰式が行われ、入賞者たちの功績が称えられます。
入賞者の活躍
ヴァイオリンコンクールで入賞することは、演奏者にとって大きな成果であり、音楽の世界でのキャリアの扉を開く重要な機会です。
入賞者は、その後の演奏活動において、より多くの注目を集め、様々な演奏会やイベントへ招かれることが多くなります。また、音楽学校やプロフェッショナルなオーケストラへのアクセスも容易になり、プロの演奏者としての道が広がります。
さらに、入賞者はしばしばメディアの注目を集め、その演奏が広く紹介されることによって、新たなファン層を獲得することもあります。こうした成功は、入賞者自身の努力と才能の証であり、彼らが音楽の道をさらに進むための大きなモチベーションとなります。
ヴァイオリンコンクールの選曲のコツ
ヴァイオリンコンクールに参加する際、曲の選び方はとても重要です。選曲は、演奏者の技術や音楽性を最大限に引き出すだけでなく、審査員や観客に強い印象を与える鍵となります。適切な選曲をすることで、自分の強みをアピールし、他の参加者との差をつけることができるのです。
ここでは、”ヴァイオリンコンクールでの選曲のコツ“について詳しく解説します。まずは、自分の技術レベルに合った曲を選ぶことの重要性を理解しましょう。次に、プログラム全体のバランスを考えた選曲について考察し、最後に、個性や感性を活かすための曲選びのポイントを紹介します。これらのポイントを踏まえて選曲を行うことで、コンクールでの成功に一歩近づくことができるでしょう。
自分の技術レベルに合った曲を選ぶ
コンクールで成功するためには、自分の技術レベルに合った曲を選ぶことが重要です。難易度が高すぎる曲を選んでしまうと、練習の段階で挫折してしまったり、本番でミスが増えたりするリスクが高まります。
まず、自分が確実に演奏できる技術を持っている曲を基準に選曲を始めましょう。もし技術的に挑戦が必要な部分がある場合は、練習時間をしっかり確保することが大切です。また、技術的な難易度だけでなく、自分がどれだけその曲を音楽的に表現できるかも考慮する必要があります。
技術だけでなく、感情を込めた演奏ができる曲を選ぶことで、審査員に深い印象を与えることができます。技術と音楽性のバランスを考えた選曲を心掛けましょう。
個性や感性を活かすための曲選びのポイント
コンクールで他の参加者と差をつけるためには、個性や感性を活かした選曲が鍵となります。自分自身が心から共感し、演奏したいと思える曲を選ぶことで、演奏に自然と情熱が込められ、より説得力のある音楽が生まれます。
まずは、自分が好きな作曲家や作品をリストアップし、その中から技術的に可能であり、プログラム全体のバランスにも合う曲を選んでみましょう。また、あまり演奏されない珍しい作品を選ぶことで、審査員の興味を引くことができる場合もあります。ただし、珍しい曲を選ぶ際は、十分なリサーチと準備が必要です。
最終的には、自分の音楽的なビジョンを大切にし、自信を持って演奏できる曲を選ぶことが、コンクールでの成功への近道となるでしょう。
ヴァイオリンコンクールでのおすすめ曲のご紹介
コンクールでの選曲はとても大切であるとお話しましたが、下記にヴァイオリンのコンクールおすすめ自由曲の一部をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
作曲者 | 曲名 |
ヴィットーリオ・モンティ | チャルダーシュ |
エドワード・エルガー | 愛の挨拶 |
ジュール・マッシュネのオペラ「タイス」 | 瞑想曲 |
パブロ・デ・サラサーテ | ツィゴイネルワイゼン |
カミーユ・サン=サーンス | 序奏とロンド・カプリチオーソ |
パブロ・デ・サラサーテ | カルメン幻想曲 |
ベートーヴェン | ヴァイオリンソナタ第5番 ヘ長調 Op.24「春」 |
ヴァイオリンコンクールで予選突破するための3つのポイント
ヴァイオリンコンクールで予選を突破することは、多くのヴァイオリニストにとって大きな目標です。厳しい競争の中で自分を際立たせるためには、単に技術を磨くだけでなく、音楽的な表現力やステージ上での存在感など、さまざまな要素が求められます。
ここでは、”予選を突破するために特に重要な3つのポイント“について詳しく解説します。それぞれのポイントを理解し、実践することで、あなたの演奏が観客や審査員の心に深く響くものとなるでしょう。
技術力の向上
技術力はヴァイオリン演奏の基盤であり、コンクールでの成功においても欠かせない要素です。まず、基本的なスケールやエチュードを日々の練習に取り入れることが重要です。これにより、指の動きやボウイングの安定性を高めることができます。
また、難易度の高い曲にも挑戦し、技術的な挑戦を乗り越える経験を積むことが求められます。
さらに、自分の演奏を録音して聴き返すことで、細かいミスや改善点を客観的に把握することができます。これらの取り組みを続けることで、確かな技術力を身につけ、コンクールで自信を持って演奏することができるでしょう。
音楽的表現力の強化
音楽的表現力は、演奏者の個性を際立たせる重要な要素です。技術力が優れていても、表現力が乏しいと観客や審査員の心を動かすことは難しいでしょう。
まず、演奏する曲の背景や作曲者の意図を深く理解することが大切です。また、曲の中で感情をどのように表現するか、細部にまでこだわる姿勢が求められます。具体的には、フレージングやダイナミクス、テンポの変化などを意識しながら演奏することが重要です。
さらに、他の演奏家の演奏を聴いて学ぶことで、新たな表現のヒントを得ることができるでしょう。これらの努力を通じて、あなたの演奏はより豊かで心に響くものとなります。
ステージパフォーマンスの向上
ステージ上でのパフォーマンスは、演奏の印象を大きく左右します。緊張感を乗り越え、自分の力を最大限に発揮するためには、事前の準備とステージ経験が不可欠です。
まず、リハーサルを通じて舞台での動きや演奏の流れを確認し、心の準備を整えることが重要です。また、実際のステージを想定した練習を行い、緊張に対する耐性を高めることも効果的です。
加えて、ステージ上での姿勢や視線、表情にも注意を払い、観客との一体感を意識することが求められます。これらの要素を意識することで、ステージ上での存在感が増し、審査員や観客に強い印象を与えることができるでしょう。
まとめ:より音楽を楽しむためのコンクールへの挑戦
“大人に人気のヴァイオリンのコンクール5選“をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
ヴァイオリンコンクールは、技術と表現力を試す絶好の機会であり、参加者にとっては成長の場となります。大人にとってのコンクール参加は、音楽を通じて自己を表現し、新たな人々と出会い、音楽の深さを再確認する貴重な経験です。
自分の限界に挑戦し、新たな技術を身につけることで、音楽の楽しみが一層広がります。また、コンクールを通じて得られるフィードバックや経験は、日常の練習にも大いに役立ち、音楽への理解を深める助けとなります。
音楽を愛するすべての大人たちにとって、コンクールは挑戦と学びの場であり、その先にある音楽の世界は無限の可能性に満ちています。あなたもぜひ、この機会にヴァイオリンコンクールに挑戦し、音楽の新たな魅力を発見してみてください!